文字とか絵とかもうなんでもありのたらたらブログ。 主に創作や版権感想など。予告なく過激表現が出現する危険もあります。御了承ください。
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どうも、雪崩です。
どうなるかなー、と思いつつ、やっぱり岩音さんと渡良部先輩には年越ししてもらう事になりました。 あと、年賀状にも年越ししてもらう事になりました。っていうか、年賀状出せねー。めんどいし間に合わないしなんにも考えてないし住所調べんのめんどくさい。(最低) とりあえず、突発的に思いついて、流れからオチまで考えて書き出した 中篇 のつもりだったのに(何も考えてないギャグだから)なんでこんな長くなっちゃったんだろう…… これ、どう落とし前付ければいいですかねえ? ま、やるだけやるんでお付き合い願いたく。 えー、明日、大学の方の友達とご飯食べに行ってきます。そのあと祖母の家の方に行くんで、しばらく更新ストップ、あっても携帯からの更新になると思われマス。 ……まあ、ストップしたところで何の影響も無いけど…… ええと、なので今日は今年最後の創作更新になります。 うちねこ10、渡良部さんのサイドです。一応優秀な人望あるおまわりさんなんです、アレでも。 =========================================================================== 「こーんにちはー。渡良部君いるー?」 「はい?」
鑑識所から戻り、清水や武東からの連絡を気にしながらもデスクワークに勤しんでいた渡良部は、派出所の戸が開いた音にさっと顔を上げた。
「……ああなんだ。山井さんか。」
が、その人物を見た途端、それなりに引き締めた表情がすぐに緩む。
「なんだじゃないでしょう、失礼ねえ。」
やって来たのは、渡良部の顔なじみの女性だった。
五十代後半の世話好きで、以前に一度自転車のチェーンが外れたのを直してやってから、何故か渡良部を気に入ってしまったらしく、三日に一度は用もないのにやって来る。
来て何をするかと言えば大抵は無駄な世間話で、暇な時には丁度いいが、今のように何となく立て込んでいる時には少々迷惑な客である。
「今日は何ですか?」
気の抜けた表情のまま問うと、女性はそのまま中へ入ってきて、武東の椅子に勝手に座った。
「やあね、ちょっと気になったことがあって。」
「気になった?」
「そうそう。ほら、うちのアパート。結構大きめで、色んな人が入ってるでしょ。それでなんだけどね、隣の家、家って言うか部屋?で、それなんだけど、若い男の子が住んでてね、あ、若いって言っても三十台の前半って感じ?でね、そのこがどういう子かって言うと、これがね――」
――いつもこれだ。
いつもの如く好き勝手に喋り始めたのに適当に相槌をうつ。どうせ聞いていようといまいと関係ないのだ。
「でねでね、ちょっと素行が悪いんじゃないのーとは思ってたんだけど、これがまさかね、」
頬杖をついて、話半分に聞き流す。すべてを真面目に聞いていたら、身が持たない。
「――今日のお昼くらいかしら――」
武東は今頃何をやっているだろうか、などと上の空で考えていた渡良部だったが、ふと意識に入った単語に、一気に覚醒した。
「ちょ。今。何て言った?」
「え?“熊かしら”。」
一体何の話だ。
「違う。そのちょっと前。」
「だから。お昼頃になってから、何かのすごい泣き声が、ギャーって。」
「ギャー?」
「ギャーっていうかガオーっていうか、とにかく熊とか虎とかライオンとか、そんな感じよ。」
「ふん。」
熊と虎とライオンでは随分と違うだろうと思ったが、渡良部はあえて表には出さずにただ頷いた。
「で、隣に住んでるっていう男ってのは」
「そう!それなんだけど!」
渡良部の言葉を待たずに、良くぞ訊いてくれました、とばかりに女性は大げさに手をひらめかせた。
――来た。
興に乗ったオバサンというのは、近所の噂話に関しては無敵のトークマシンと化す。プライバシーも、個人情報保護法もあったものではない。
「髪の毛なんか、金色に染めちゃってるのよ?顔自体は悪くないはずなのにねえ。でもね、ちょっと素行が悪いなとは思ってたのよ?あらこれさっきも言ったかしら?言ってないわねこれ。」
――言ったよ。
もう既に渡良部など眼中に無いかのように女性は喋り続ける。
渡良部は先程と変わらぬ態度に見えるように相槌を打ちながら、机の陰でこっそりとメモ帳を開いた。PR この記事にコメントする
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