文字とか絵とかもうなんでもありのたらたらブログ。 主に創作や版権感想など。予告なく過激表現が出現する危険もあります。御了承ください。
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少し前に書いたものです。
海原と、それを照らす月と、魚の話・・・? 終わりが中途半端なのは、うん、ごめんなさい。 …オチがさ、見つかりませんでした。 金色の月 金色の月というものは、それは生きている月だ。まるで闇色の毛皮を纏う巨大な雄猫の瞳のように、かっぱりと開いた丸い月は煌々と地上を照らしている。 その月光は強く、優しく、そして気高く、夜に生きるものたちの羅針盤となる。
大きな月を背に、一匹の魚が泳いでいた。 海を泳ぐ魚の鱗を反射して、金色はちらちらと空に還る。その一瞬一瞬の煌めきは、どんな明るい星よりも更に眩く空を射た。 前へ前へ進む体のうねりはそのまま波の流れになって、魚の表面を撫でていく。
水の中に漂うものたちは、金色をのっぺりと吸い込んで、それでようやく小さな息をしていた。だから、ここはどろどろと薄暗い。
広い広い海原に、ぴかぴかと光の粒を散らすものは、この魚の外にはいなかった。
ぴかぴかと、ぴかぴかと。巨大な魚は金色の月光を一身に浴びて、何処とも知れぬ紺色の海原をゆったりと泳いでいた。 PR この記事にコメントする
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